四国学院大学の身体表現と舞台芸術マネージメントメジャーは2011年に中四国初の本格的演劇コースとしてスタートしました。
学長特別補佐として劇作家・演出家の平田オリザ氏を迎え、講師陣には演劇界の第一線で活躍する演出家・振付家を招いた画期的なプログラムはスタート当初から大きな反響を呼び、3年目を迎えた現在では、瀬戸内国際芸術祭の正式プログラムとして招致されるなど数多くの実績を残しています。
その活動の中心となっているのがキャパ80席あまりの小劇場、ノトススタジオです。
ノトススタジオでは、学生がスタッフ・キャストを務める公演のほか、近隣の高校生や子供を対象とした演劇とダンスのワークショップ、東京からプロの劇団を招致する公演など、さまざまな規模の舞台作品の上演やワークショップを実施しています。これらの公演やワークショップはおかげさまで大変好評で、回を重ねるごとに動員数や参加人数を伸ばしてきました。これは、私が2011年に芸術監督に就任して以来目標としてきた“地域の劇場”としてノトススタジオが機能しはじめた結果だと思っております。
今後はさらに上演作品の充実や市民参加の創作劇、ワークショップといった地域住民の参加機会を設けるなど、より身近で、地域の交流の起点とな るような劇場を目指すとともに、地域の文化・芸術活動を担える人材を育成していきたいと思います。
また、サンポートホール高松や、高知県立美術館など近隣の公共ホールや美術館とも連携し、四国の文化・芸術を盛り上げ、若者がこの地域に住みたいと思え る魅力的で多様性と安らぎのある社会を築きたいと考えています。
このノトススタジオの試みをあたたかく見守っていただければ幸甚です。
演出家・サラダボール主宰・青年団演出部・四国学院大学准教授・ノトススタジオ芸術監督。
1973年兵庫県生まれ。香川大学卒業。
1999年より川村毅氏が主宰する第三エロチカで俳優として活動。
2002年に劇団サラダボールを立ち上げ、以降すべての演出を手掛ける。
2005年より平田オリザ氏が主宰する劇団青年団の演出部に所属。2011年からは四国学院大学助教として勤務。これを機に香川県での演劇活動を開始。かがわ文化芸術祭2011閉幕公演「恋するジュリエット」など香川での市民劇や高校生・市民向けの演劇ワークショップを多数行っている。