東京や大阪といった大都市圏と異なり、四国においては、地域の公共ホール職員には、広範な劇場運営能力と、地域に密着したきめの細かい地道な活動を持続する能力が同時に要求されます。本講座は、すべての参加者にその双方を経験し実践する機会を与えるものです。
本講座を行うことにより、将来の四国地区の舞台芸術活動を担える人材を育てるとともに、現在の公共ホール職員の知識・技術の向上、アートボランティア活動や舞台芸術教育の普及を図ります。またここで実践されたアートマネジメントの理論と実践を体系づけて学べるカリキュラムは広く公開し、他大学でのアートマネジメント人材育成のプログラムや公共ホール等での新人育成プログラムとして普及させていきたいと思っています。
受講生には、まず、基礎科目となる「アートマネジメント講座」を受講頂きます。その後、「選択プログラム」の中からいずれかを選択し、四国内の各施設で実施する演劇公演の企画運営やワークショップのアシスタントを体験。
さらに、「必修プログラム」である児童劇や一般公演、国際共同事業の制作、実務に主体的に関わっていきます。
社会人が無理なく参加できるように、広範な事業の中から主体的に関わるものを選択できる現実的な講座内容となっています。
回数 | 開催日時 | 内容 | 講師 | 会場 | |
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第1回 | 6月7日(土) | 10:00~15:00 | 「総論・芸術の社会における役割」 | 平田オリザ | サンポートホール高松会議室 |
第2回 | 6月28日(土) | 10:00~15:00 | 「現代芸術の潮流、アウトリーチの基本的な考え方」 | 平田オリザ | |
第3回 | 7月19日(土) | 13:00~15:00 | 「サンポートホール高松の現状と未来」 | 八木祐之 | |
第4回 | 8月9日(土) | 10:00~15:00 | 「現代社会における公共劇場の役割と劇場法」 | 平田オリザ |
サンプル+青年団「地下室」 作・演出:松井周
劇団制作者の指導のもと、広報や、チケットもぎり・客席誘導といった当日運営を担当。
「動きのなかで学ぶこと」 「自由にいっしょに創る喜び」
講師:阪本麻耶、仙石桂子
教員講師と共に、広報、運営を担当。 当日は地域の子供たちを対象にしたワークショップに、アシスタントとして参加します。
「演劇を楽しむ、から始めよう」 講師:平田オリザ、西村和宏
美術館の職員、教員講師と共に、広報、運営を担当。当日は高校生の演劇部員を対象としたワークショップに、アシスタントとして参加します。
「あゆみ」 作:柴幸男 演出:西村和宏
小豆島に滞在しながら、公募で集まった島民と学生で創作される演劇作品。
町役場と共同で制作、当日運営を担当し、滞在制作のノウハウを学びます。
「隣にいても一人 -松山編-」 作:平田オリザ 演出:西村和宏
伝統的様式を伝える芝居小屋として、また地元の芸術文化活動の拠点として活用されている 「内子座」を使用し、滞在型で創作される演劇作品。教員講師と共に、制作、運営を担当します。
四国2か所でのミニツアーを実施。ツアーの日程調整や会場との連絡等、ツアー実施を実践的に学び ます。また「子供向け演劇」であることを生かした近隣の教育機関との連携を通して、演劇教育にも取り組んでいきます。
公演と併せた「アウトリーチ事業」の企画にも主体となって参加します。
韓国の劇団との提携公演の制作、実務を体験。国際共同事業の経験を積むことができます。
2015年3月14日(土) 会場:サンポートホール高松会議室
1962年東京都生まれ。劇作家、演出家。
こまばアゴラ劇場芸術監督、劇団「青年団」主宰。
東京藝術大学・社会連携センター特任教授、大阪大学客員教授、四国学院大学学長特別補佐。
1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。
その戯曲はフランスを中心に世界各国語に翻訳・出版されている。
2011年フランス国文化省よりレジオンドヌール勲章シュヴァリエ受勲。
高校生以上 (18歳未満の方は保護者の同意が必要です。申込後、別途ご連絡させて頂きます。)
無料 ※交通費などの実費は各自でご負担頂きます。
40名(定員になり次第締切)
2014年5月26日(月) ※募集は締め切りました。
下記内容を、SIPA研究所メールアドレス(sipa@sg-u.ac.jp)までお送りください。